神さま=集合意識?

八百万の神々ってなんだろう? と私は常々疑問に思ってきました。あらゆる自然に神を感じるのは私にもわかりますが、どこにでもいるということは結局一人しかいないのと同じではないかと感じます。私は一神教が好きなのでこう感じるのかもしれません。故人を神社に祀るのも変わっているなと思っていました。「人間が神になるはずないのに」と思っていたからです。でもこの本を読むことで考えが変わりました。私が考える神とは全てのいのちの集合意識のことかもしれないと感じます。

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この本は私にとっては難しいものです。今まで何度か読んでいますが完全に理解できたと思えたことはありません。ただこの年末年始に読み返してみて「人間が神になることもあるのかもな」と感じました。誰か一人がなるというより、大勢の人間や動物や自然、宇宙全体が繋がって一つの意識になっているような気がします。

神と人とは別物だ。人は神にはならない。私は今までそう信じてきました。でも人は神の一部かもしれない。神も人も自然も全てが渾然一体となっているのが世界の真実かもしれない。今はそう感じます。神も人も全てが一体となった大海があって、そこからこぼれ落ちた一雫が地上で生活する人や生き物なのかもしれません。仏教が殺生を禁じる理由も分かる気がします。動物でも植物でも、生き物が苦しむ姿を見るのはつらいものです。理屈ではなく魂でつらいです。仕方なく殺すこともあるでしょうがなるべく減ってほしいと思います。他人に強制することはできませんが……。

私は大きな神社や公園が好きです。程よく手入れされているところに自然と共生する心地よさを感じます。人が神の一部であり人々の集合意識が神のような働きをしているなら、祈ることにも意味はあるでしょう。三人寄れば文殊の知恵と言いますが、何十億の魂が一体となった集合意識にはきっと強い力があります。今度初詣に行くのでこの世界全体のことを祈ろうと思います。